■2006九州一人旅(2日目)



◆4/30(日) 天気:晴れ


明け方4時。
フェリーの寝台で目覚めました。
まだ真っ暗だけど5時20分には到着予定なので、早速着替えて用意をします。





荷物をまとめて外に出てみると、もうそこには北九州の新門司港が。
夜熟睡してたのであっという間に着いちゃいましたね。





そして上陸の時。
みんなかなりの勢いで発進して行きます。
自分も負けずに上陸しようと思ったのですが、GPSの電源を入れたりしてて時間がかかる・・・



そして・・・バイクでは初の九州上陸!





感動しつつも、自分と同じように上陸する人たちを撮影してみたり。





でも・・・勢い良く出たくせにみんなすぐストップ。
そして自分もストップ・・・。



自分ノープランですから・・・。
漠然と平尾台に向かうことしか考えてないけど、どう向かえばいいのか分からないので地図を見なければ。

そんなこんなでどうしようかと思ってたら、昨日の浜松のXR100ライダーさんとまたお話しする機会が。
そして、彼の話を聞くとどうやら平尾台に向かおうとしているようです。



・・・どうせだから一緒に行きましょうか。



ってなわけで、XR100のMさんと一緒に平尾台へ向かいます。
コンビニで朝食を買い込み出発。



平尾台に行くルート。地図を見ているとどうやら短いダート区間があるようです。
これは行くしかあるまいということで、Mさんをダートに誘います。
きっとXR100なら大丈夫ですよと話すと、彼もこのバイクで林道を走ったりしていることが分かりました。
XR100と言っても正式には「XR100モタード」・・・実はオンロードバイクなんですよね。
それで林道に行かれるなら何の問題も無いでしょう。





どうやらこの林道は「林道長野線」という路線のようです。
しばらくは舗装路のまま行きそうです。





しかしすぐに頑丈なゲートが・・・・
これは残念と思い引き返すことにしますが、念のため右側の扉をチェックします。すると・・・



扉がバッチリ開いてしまいました。
まあ立ち入り禁止とか書いてないし、問題ないのかもしれません。





構わず突撃すると、ここでダート区間スタート。
路面はそんなに悪くないほうですね。





・・・ん?
この看板、三重の林道にあったものと同じようにリスが纏を持ってます。
これが林道の山火事看板の基本なんでしょうか。





ここが長野線の終点?と思いきや、「林道貫線」の終点がぶつかる三叉路のようです。
貫線に入るとどんどん山奥に行きそうな勢いだったので、ここは素直に長野線の終点を目指します。





Mさんに撮影してもらいました。

ここまでの道のり、実は途中からそこそこ荒れ気味な感じでした。
自分のXR250だと余裕なのですが、XR100モタードには少々過酷だったかもしれません。
ちょっと申し訳ない気分です。





そして唐突に舗装路。
アスファルトの具合を見ると、ここ数ヶ月で舗装化したように見えます。
法面も芝生状になっていてすごい綺麗。このまま舗装化されてしまうのでしょうか。





そのまま舗装路を走ると、やっと林道長野線の終点です。
この長野線の終点は「林道貫山線」にぶつかっていました。
とりあえずここを右折するとどうにかなりそうなので、二人で貫山線の終点へ。



くねくねした舗装路をひたすら下り、ついに出口に到着・・・・・・しかし。





完全にゲートが閉鎖されています。
たいていゲート横に隙間があるものなのですが、それも大きな石で完全封鎖。。。



もうどうしようもありません。
最後の手段は、荷物をすべて外してバイクを横にして引きずり出すしかないかも・・・
二人して軽く「引きずるしかないですねー」って話はしたものの、それは無しの方向になりました。
結局長野線の基点まで戻りオンロードで平尾台に向かうことに。





でも後から、「引きずっていきましょう!」って言えばよかったと後悔。
遠慮して強くは引きずろうとは言いませんでしたが、帰りの道のりはなかなか長かったです・・・。



しかしなんとかリカバリーして平尾台へ。
途中GPSナビを使いましたが、「ここで右折」といわれ右折したくても、そこは陸橋の下・・・。
3次元的な要素には弱いみたいですね。





やってきました平尾台。
とってもすばらしい景観です。
どこまでも続くカルスト台地は大迫力です。



日本三大カルストは山口県の「秋芳洞」、高知と愛媛にまたがる「四国カルスト」、そしてこの福岡の「平尾台」
3年間かけてすべて周りましたがこの平尾台は秀逸です。知名度は3つの中で一番低いのですが、すべて見てきた私の中では間違いなく日本最高と思われる景色です。
それはどうやら同じくすべてを見たMさんも同じ考えとのことでした。平尾台最高!





「平尾台」の碑があったので記念撮影です。
草原にポコポコっと出てる石灰岩が素敵です。





せっかくなので、2台のXRと自分も撮影してもらいました。
XR100は小さくてかわいいですね。でもMさんは他にリッターバイクを駆る猛者らしいです。





そんな素敵大地な平尾台ですが、車両はもっと奥に行くことが可能です。
天気もよく最高な気分で走ります。





お、一瞬ですがダート路面も。
このあたりで左側にいい感じの丘があったので、Mさんと二人バイクを降りてちょっと丘を登ってみることにします。
予想だと、あの丘を登れば360度パノラマが待っているはず・・・。





息を切らせながら急斜面をがんばって登ってみました。
遠くに小さく見えるのがバイクです。結構急斜面なので後ろを振り向くとちょっと怖いかも。





おおおおお。
予想通りすばらしい景色が待っていました。
Mさんも思わずデジカメを構えています。
私も感動して写真を撮りまくりです。本当にすばらしい・・・。





分かりますか?
下のほうに豆粒のように見えるのがバイクです。
緑に色づき始めた丘も本当に綺麗です。所々ハイキングコースのように道が作られていますが、これがなかなか急斜面なんですよね。





自分たちが走ってきた道が下に見える道です。
まるで日本ではないようです。なんとなくハイジが出てきて走り回りそうな雰囲気。
ここなら思わずクララも立ってしまうに違いありません。





丘を下りてバイクで進んでみます。
景観を崩すようで残念なのが、こんなところにあるNTTの中継塔。
この道路はどうやらあの遠くに見える中継塔に続いているようです。





あっという間に中継等に到着し行き止まり。
帰り際見つけたこの道が、おそらく平尾台の奥地に向かうダートでしょう。
地図を見ると、先ほど迷い込んだ林道貫山線等と繋がっているようです。





しかしなかなかの荒れ具合。
この付近はまだまだいいほうなのですが、奥を見た感じもっと酷くなっていました。
荷物を積んだままのこの2台では少々厳しそうなので、はまる前に引き返すことにします。





Mさんに撮影してもらいました。

狭いところでがんばって切り返してるシーンです。
自分は横着者なので足つきが悪いのに乗ったままがんばってますが、後ろは崖なので結構怖いです。





この後、景色がいいところ(どこもすばらしいのですが)でMさんと休憩し買ってきたご飯を食べます。(朝食?昼食?)
そして地図を眺めて今後の予定を考えます。
結局Mさんとはここでお別れして、私はちょっと旧道巡りをしながら英彦山を目指すことに。
お話を聞くとMさんも英彦山に行くらしいのですが、私はちょっとマニアックな道を行くつもりなので個人で行くことにしました。



一人旅は楽しいです。その時の気分で他の人と一時的に行動したり。
このまま英彦山でまたMさんに会ったら面白いだろうなと思いつつも、なかなかそんな偶然は無いでしょうね。





さて、1人になったところでトンネル探索。地図を見ると平尾台からほど近い場所に「櫨ヶ峠隧道」なるものがあるらしいので寄ってみます。
地図で見た感じだと旧トンネルって感じですけど、特にバイパスとなる新トンネルは作られていないようです。





切り通しの先にそれはありました・・・。
幅員は狭く、普通車同士の離合は不可能ですね。
旧国道沿いの住宅街から少しの場所にこんなトンネルがあるんですね。





トンネル内部へ。
このトンネル意外と長くて少々ビックリ。
普通の旧トンネルかと思いきや・・・。





これはトンネルを抜けてから撮った写真。
途中から素彫りになっててちょっと素敵です。

それにしても・・・これほんとに県道なんですかねって疑問に思う雰囲気です。
でもこう見えて交通量は結構あります。地元の車両がそこそこ通行するのです。





さて、続けざまに今度は旧道に向かいます。
南の英彦山方面に向かうとあるのが、R322の旧道である金辺峠です。
現道は御立派なトンネルを通るのですが、地図を見ると旧道と旧トンネルのラインがしっかり出ています。
さて今はどうなってるのでしょう・・・。





現道から外れるとすぐに未舗装区間に入ります。
でもかなり路面はフラットですね。

そしてトンネルへ・・・





レンガ造りのなかなか素敵なトンネルです。
ただかなりの大きさの水たまりが出来てますね。
意外と深そうです・・・。





おお・・・これは深い。
・・・ここでやるべき事はただ1つ。ど真ん中から突撃です!





暗いトンネルの中で子供のように水しぶきを上げて遊ぶ。
とても人様に見せられるようなものではありません。





もうこの旧道を使ってる人はいなそうな感じです。
トンネル手前には工事事務所のようなものがあったのですが、わざわざこっちのトンネルを抜ける人もいないのでしょう。





現道と合流する手前にあった公園にて。
現道は上りと下りが完全に分かれた、しっかりとした2つのトンネルがあります。
やはり旧道の金辺隧道を使う意味は無さそうですね。



さて、南の英彦山に向かう予定でしたが、途中にはそこそこ趣き深い旧道を見つけて楽しめました。
今度は一気に英彦山にある林道にでも向かいましょう。





11:00
英彦山の周りを走ることが出来る「深倉林道」へやってきました。
今度はゲートが無い林道のほうがいいのですが・・・。





ん?
これは何でしょう?崖の向こうまでしめ縄が張られています。
何かの儀式なんでしょうか・・・崖の向こうまではかなりの距離があります。





ふと横を見るとこんな看板が。
・・・・なるほど男魂岩ですか。その男魂岩とやらを撮影しようと周囲をきょろきょろ。
上を見上げたときに、私はそれを見つけました・・・・





・・・・ち○こです。

巨大なち○こが圧倒的な迫力でそそり立ってます。

なるほど・・・だから「男魂岩」なんですね。
この岩から男の魂を見たような気がしました。





うっ・・・
この深倉林道にもがっちりとしたゲートが用意されていました。





しかし横にはなんとかなりそうな隙間がありました。
・・・・ごめんなさい。こっそり入ります。





すると早速ダートが。
なかなか走りやすそうなダートですね。





いい天気の中快適に走ってましたが、なかなか展望は開けず。
こんな感じに木々の隙間から景色を見ることはできます。





終始これくらいの路面です。
XRで走る分には特に問題ありません。





この切り通しの部分が頂上付近でしょうか。
路面もこの付近は非常にフラットです。
通行止めにしている割にはなかなかいい路面状況と言えます。





おっ・・・。
何かを注意する標識だと思いますが、ここまで全面錆び付いてしまうとどうしようもありません。
このあたりから舗装もアスファルトに戻りました。林道の終点も近そうです。





ここで再びゲートが。
今度は結構厳しそうな感じですね。左側は斜面になってるので横から通過しようとすると確実に落ちます。
右側は上り斜面になってるので、無理やり斜面に乗り上げればすり抜けられるかも・・・。





キャストオフ!!



サイドバッグを両方外して突っ込んで、なんとかギリで通過しました。
さて、向こうに置いてあるバッグをまた装着しますか。



と、荷物をつけているとゲートの向こうからバイクの音が。
同じように横をすり抜けてきたのはジェベルの125cc?に乗るおじさんライダーでした。

彼は何度かこの近辺の林道に来ているらしく、今年になってからこのゲートも設置されたと言う話でした。
地元北九州のライダーだそうです。



せっかくなので付近にいい林道はあるか尋ねたところ、「薬師林道」という林道を教えてもらいました。そして、自分も行くから案内してくれるというのです。
行為に甘え、薬師林道まで連れて行ってもらうことにします。



ジェベルに先導され後ろを走ってましたが、走り始めて数分で対向車にXR100が・・・。
すれ違ってから気付いたのですが、あのXR100は平尾台まで一緒に行動した浜松のMさんじゃないですか。

彼も英彦山を目指すとは聞いてましたが何たる偶然。同じ林道をチョイスしてたんですね。
Mさんに挨拶しに戻ろうかと思ったのですが、考えてるうちに結構進んでしまったこととジェベルのおじさんから遅れてしまいそうだったので、止む無くそのまま進むことにします。

浜松のMさんとは別れ際に連絡手段を交換してるので、後で連絡してみることにしましょう。





12:15
「薬師林道」の起点まで案内してもらいました。
ジェベルのおじさんはそのまま奥に突っ込んでいきましたが、私は写真を撮りながら走るのでここで一度停まることに。合図は送ったので恐らく「ありがとうございました」と伝わったはずです。



しかし、いい感じに荒れてますねこの林道・・・
地図で確認するとこの林道、起点付近は大荒れと書いています。
荷物ガッツリ積んだままで行けるでしょうか・・・ちょっと不安です。





深く考えるのも面倒なので取り合えず突っ込みましたが、この林道かなり激しいです。
急勾配を登る上に岩はごろごろしているので、止まったら終わりだと思い一気に駆け上ります。
やっとこ安定してる場所を見つけたのがこの写真。





一度停まった場所から先のほうを撮影。
幾分路面はマシになってますが、岩はごろごろ急勾配です。





その後も一気に上り詰めます・・・今度は更に勾配が急でビックリです。
また落ち着いたところを見つけ自分が登ってきた道を撮影したのが上の写真です。。
こんな荷物積んでよく登ってきたなぁって感じの急勾配です。





そして前方はやや廃道ちっくな雰囲気を醸し出しています。
・・・・この林道とっても楽しいです。荷物さえなければもっと思いっきり遊べたかも。



しばらく進むと路面も周囲の荒れっぷりもだいぶ落ち着いてきました。
すると、広くなったところではさっきのジェベルのおじさんが休憩してました。





結構激しい道の連続だったので、私も休憩することにします。
気温が上がってきたので水分補給も欠かしません。

ジェベルのおじさんもここまで酷いとは思ってなかったようで、あそこが危なかったとかやばかったとか、そんな話をしながら談笑しました。
この林道の激しさはほんと笑えるので、荷物は降ろしてから突撃することをお勧めします。


この付近には登山道もあるようなので、ジェベルのおじさんは付近を散策するようです。
私は引き続きこの林道を越えてどこかに行くことに。





路面は安定してきましたが、所々路肩が欠落してる箇所も。
この付近の林道では当たり前の光景なので慣れてきてしまったのですが、集中して走らないと突っ込んでしまいそうなので気をつけます。





岩がごろごろ落ちている場所も。
フラットだと思って突っ込むとこんな場所が頻繁に出てきます。





無事終点に到着。どうやらいつの間にか大分県に突入していた模様です。
とりあえず南に行こうと漠然と考えていましたが、今後の目的地について地図を見ながら考えてみます。
するとちょっと南に走ったところに旧道が。国道のトンネル横にある旧道の峠に行くことにします。





13:20
国道の奥耶馬トンネル横にある旧道「大石峠」(おしがとう)に到着しました。





しかし、分岐点には早速こんなものが。
6年半前の事故ですか。しかもこんな交通量皆無な旧道で事故?
ほんとに事故なんですかねこれ・・・とか一瞬思ったけれど、怖い考えは捨てることにします。





怪しい道を発見。
実はこの旧道の向こう側から来たのですが、走り抜けた後に「何だこの道は?」と思い引き返してきました。

行ってみることにしましょう。





廃道的な香りが漂ってきてドキドキしてきました。
問答無用で進んでいきますが、だんだん路面もぐちゃぐちゃしてきて細いながらも倒木が増えてきました。
これ以上はちょっと無理かな・・・と思いバイクを降りました。





・・・・なんだこれ?

馬鹿でかい穴が口をあけています。
かなり目の前に来ていたはずなのに、バイクを降りるまで気づきませんでした。
あまりの大きさに、この穴を認識することが出来なかったようです・・・。

これ、トンネルですよね!?





トンネルと呼ぶよりも「風穴」と表現したほうがふさわしい感じがします。
外部にも内部にも人工物が一切見られません。
そして、天井付近には私の体くらいの大きさの岩がむき出しになっています。
ちょっと衝撃を与えようなら落ちてくるんじゃないか?そんな雰囲気がしますね。



さてどうしましょう・・・
この得体の知れない大きな穴に入るべきかどうか。
これはここに行った人間にしか分からない感覚だと思いますが、結構恐ろしい気分になります。
とにかく穴の大きさに圧倒され、穴の向こうから吹き抜けてくる風が気持ち悪いのです。

でも抜けてみたい。
バイクで一気に進入してしまえば思い切りがつくし幾分楽な気がします。
でもこれらの木々をどけるのには1人では結構な労力を必要としますね。
実際手前にもいろいろあるのでどけるのはいささか面倒・・・。



仕方ない。徒歩で進入します。





どうか岩よ落ちてきませんように・・・と思いながら進入。
中からはひんやりとした風が吹き抜けてきます。
トンネルの崩壊もかなり激しいようで、かなりの量の土が堆積してますね。





今にも落ちてきそうな岩が多いです。
実際大きな岩が足元に落ちていたりするのを見るとちょっと怖いですね。





出口に向かって歩きます。
バイクなら一気に抜けられるんですけどね・・・
一歩一歩確実に出口に向かって歩きます。





反対側に無事抜けました。
しかしこの先は、トンネル手前よりも更に荒れていますね・・・
倒木も結構あり自分ひとりで道を造りだすには1時間以上かかりそうな感じでした。
バイクでの突入は改めて諦め、この廃トンネルを戻ることにします。

トンネルの大きさをうまく表現したかったので、写真中央に自分が背負っていたリュックサックを置いてみました。
ピンボケしてしまったのでちょっと分かりにくいですが、このトンネルの大きさを分かってもらえるでしょうか。





帰りはフラッシュを使わずにトンネル内部を撮影。
実際目で見えるのはこんな感じです。暗闇の中を進むような感じでした。





さて戻ることにしましょう。
この通行止め看板は車両に向けて置かれているものなのでしょうか?
いつごろ置かれたものなのか気になりますね。





現道は御立派なトンネルがあり、今ではあのトンネルを使う人は皆無です。
あの旧トンネルにはどのような歴史があったんでしょうか。
今まではただ旧道を見つけては突撃していましたが、最近は旧道の歴史についても興味を持ち始めた自分がいます。



次に行くのは日田にある「川原随道」です。
これは事前にネットで情報を仕入れてたので是非行こうと思ってました。
どのタイミングで行こうか考えてたのですが、このまま南に下りていけば行けそうな場所だったのでこのまま行くことにします。



しかしまずは休憩しましょう。
実は、さっきの大石峠で倒木を全てどかそうと1人がんばってしまい、結構な体力を消費してたのです。
結局作業量の多さに諦めた自分はちょっとかっこ悪いですけど。。
そんなこんなでお茶でも飲もうと、リュックの横に差してたペットボトルのお茶を出そうとするも、何度手を回してもスカッと抜けるのみ。

・・・・どうやら途中でペットボトルを落としてしまったようです。
まさか落ちるわけないと思ってましたが、薬師林道で激しく動き回りましたからね・・・あそこで落としたのかも。
大石峠のときにリュックを一度下ろしましたが、そのときの画を思い返した感じだと、もう無かったような気がします。





コンビニで飲み物を買おうと日田の町に立ち寄ったのですが、いつの間にかナックルガードに鳥の糞が。
さっきまではついてなかったので、走行中にやられたのかもしれません。

・・・これがついてなかったらグローブに直撃してブルーな気持ちになっていたことでしょう。
ナックルガードに感謝です。



無事水分補給も行い、川原随道に行く前に今日の寝床について考えることにします。
キャンプ場ガイドとにらめっこした結果、いい感じの安いキャンプ場がありました。
ガイド片手に携帯で確認して・・・・・あれ、おかしいです。







・・・・携帯が無い。



ポケットに入れていた携帯が無くなってます。
さすがに焦ってリュックの中を確認・・・・・・・無し。
サイドバッグやリアのプラケースに入れているはずも無いのですが一応確認・・・・・・・無し。
もう一度すべてのポケットとリュックをチェック・・・・・・・やはり無し。



どうやらペットボトル共々携帯がなくなった模様です。
さすがに笑うに笑えません。一体どこで落としたのか・・・。



と考えるまでもありませんね。落としたのは十中八九薬師林道です。
あの林道じゃ、携帯電話を誰かが発見してくれるとは考えにくいです。
今更戻っても自分で見つけることすら困難でしょう。



さてどうしましょう・・・。
とりあえずドコモショップに行きますか。携帯止めてもらわないといけないし。
コンビニの中に戻り店員に聞くと、なんとこの通り沿いに数百m進んだところにショップがあるらしいです。

これはラッキー。
携帯を失くしたのはかなりアンラッキーですけど、この状況をラッキーと思うしかもうやっていけません。



林道や廃道で薄汚れた姿でドコモショップ日田へ。
内部は客がほとんどいないのに、同年代か少し若いくらいの女性店員が7人もいます。
今日は気温も高く、他の客は大抵半そでだったりします。明らかに他の客とは毛色の違う格好ですが、構わず手近な店員に話しかけます。

とりあえず携帯を失くしてしまった事を話し、一応電話を借りてみて自分の携帯に電話してみました・・・がもちろん無反応。
無駄にコールがかかるのが気になります。あの林道電波入ったのかな??
でも何度かけてもダメなので素早くあきらめます。

仕方ない。店員さんに諦めた旨を話し、どういう対応をすればいいのか相談します。
最初に「どこで携帯を失くしたんですか?」と聞かれ、とっさに「薬師林道」と答えてしまいましたが、案の定店員さんはきょとんとした表情でこちらを見ています。

当然と言えば当然ですよね・・・
改めてバイクで山道に入ってたことを話し、もう多分見つからないことを告げました。
そして話を進めて行くと、自分は機種変更をしてからまだ1年が経過しておらず、他の機種に変更しようとするとかなりのお金がかかると言うこと。3万や4万はザラらしいです。
ただ、「紛失扱い」のサポートと言うことで、紛失した機種と同じもので同じカラーの携帯電話なら、そんなに高い値段にはならないで機種変更のような扱いをしてもらえるらしいです。

もちろん同機種同カラーの携帯電話にしてもらうことに。
電話番号とメールアドレスは引き継ぐらしいのですが、メモリはもちろん引き継がれません。
今まで登録したメモリをPCにバックアップしておけばよかったと本気で後悔しました。
そして、携帯に搭載していた128MBのminiSDを失ったのも痛いです。
多くの写真を携帯でも撮影していたし、フェリーで瀬戸大橋を通過した写真は携帯でしか撮影してないのです。



肝心の携帯電話の値段は19000円ほど。
さすがにSH901is・・・・結構新しめな機種なので値段が高い。
こんなことならもっとしょぼい携帯を使っていればよかったです。



それにしても大分まで来て携帯を買うことになるとは思いませんでした。
住所を書くときさすがに店員さんもビックリしてましたよ。
ちなみに20分ほど急速充電している間は、店員さんが大分の観光情報をいっぱい話してくれたので退屈しませんでした。



後で思い出したのですが、薬師林道でジェベルのおじさんと休憩していたとき、携帯をチェックしたら電波が入ってることに驚いた記憶が蘇ってきました。
そこでお茶も飲み、とりあえず携帯とお茶をリアのプラケースに乗せてリュックの中に入っていた食料を出したことも。


はぁ・・・・そのまま出発しちゃったんですね。
ジェベルのおじさんが携帯を見つけてくれればいいけど、もう期待できませんね。。 雨にやられてさっさとぶっ壊れてくれることを祈ります。





15:40
川原随道を探して周囲を探してたら、こんな激しい現場を見てしまいました。
確かにカーブですがこんな横転するほどの場所とは思えません。
一体どれだけのスピードで走ってたんだか・・・。

しっかし川原隧道そばに来るまですっかり時間が経ってしまいました。
携帯を失くすというトラブルが大きいですが、大石峠を越えてからもう2時間近く経ってしまいましたね。





地図では認識できないのですがきっとこのあたりの旧道から入れるはず。
とりあえずここに目星をつけ左の旧道に入っていきます。





すると分岐がありダート路面。
右はすぐ現道に戻ってしまいそうなので左へ。





・・・・廃道というより獣道のような感じです。
ほんとにこの道で合ってるのかは分かりませんが、このまま突撃します。





もうなりふり構わず走ってますが、体中にぴしぴし草や枝が当たって痛いです。
これは無い・・・道を絶対間違えてますね自分。





ふう・・・
最後にはこんな場所を走りましたが、なんとかそれなりの場所に抜けることが出来ました。
この先に進むとまともな道があったのですが、どこにも旧隧道を見つけることが出来ません。
気付いたら現道に戻ってしまいました。





しかし、念のため来た道を引き返してみるとこんなものが。
最初は左の道から降りてきたので気づきませんでしたが、こんな看板が御丁寧につけられていたのですね。
早速行こうとバイクに乗ったのですが、ちょっと進んだところで写真を撮ろうとしてバイクをまた下ります。
リア側から1枚・・・と思い後ろに回ったときにそれを見ました。





うわっ・・・・タイヤに釘が刺さっています。
しかし刺さった場所と角度が絶妙で、パンクせずに済んだのは奇跡的です。
この画を見たときは背筋が寒くなりました・・・・





石段の上に草が生えたような路面を登ります。
見た目以上にこれが登りにくいんです。この石段がすごい滑るのです。





しかししばらく進むとやっとこ川原トンネルが姿を見せました。
なかなか狭そうなトンネルですね。





内部に侵入しましたが・・・・狭い。。
このトンネル、実は江戸時代に作られたトンネルらしいです。
今までどんな古いトンネルを通過しても大抵が明治以降、ほとんど昭和時代のトンネルだったんですけどね。江戸とはもう驚きです。
昔の人たちが掘削し石を積み上げた様子を想像してみたりします。





ちなみに、やはりまたもや真っ暗な状態にして撮影。
トンネルの中に入るとついやってしまいます。



さて、トンネルを抜けた後はキャンプ場へ。
南の阿蘇のほうに行こうかとも考えましたが、今日は別府に向かうことにします。
ほんとは「やまなみハイウェイ」の麓にある湯布院が良かったんですけど、周囲にキャンプ場が無かったのです。





・・・・ちびまる子ちゃん??
九重町で見つけたのですが、版権無視で作っちゃった感が強いです。
だって・・・・





これきっとお姉ちゃんですよね。
まる子に比べて塗装の剥がれ具合が激しいです。





まだ終わりません。
今度はドラえもんですか・・・・しかも改修してますよこれ。
また綺麗になって復活するんでしょうか。





今度はアンパンマン・・・・これだけ豊富な種類、全て版権問題をクリアしているとは思えません。





極めつけは仮面ライダーです。
これもずいぶん塗装がイッちゃってますが、それよりもこのポーズが・・・。 ピースしないでしょ普通。。



なんとか日没前にはキャンプ場に到着。
ちょうど手続きしているときに静岡のFJRに乗ったライダーさんと一緒になりました。
このキャンプ場・・・というかこの日は夕方以降かなり風が強く、テント設営中もちょっと油断すると色々なものが飛ばされてしまいそうです。

FJRさんに手伝ってもらいなんとか設営完了。
既に隣の見知らぬ方のテントは、風にやられてえらいことになってました。
中の荷物のおかげで吹っ飛んではいないものの、全てのペグが抜けてバタバタしちゃってます。
自分のはペグ打ちしたあとロープも張ってるので・・・多分大丈夫。



別府の温泉に行った後は、FJRさんと2人で酒を飲みます。
あまりに風が強かったので、私のテントの前室を使って飲みました。
この全室の広さは素晴らしいですね。雨の日でも食事が問題なく取れるので重宝します。
FJRさんは四国を経由して九州に来られたようで、翌日は阿蘇のほうに向かい別行動している知人と合流するようです。
四国土産のおいしい焼酎も御馳走になり感謝です。



そして、テントを揺らす風が心配になりつつも寝ることにします。
明日は阿蘇山のほうに向かう予定なのですが、天気予報だと雨マークもちらついてるのでちょっと心配です。



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