■2006九州一人旅(5日目)



◆5/03(水) 天気:曇り




6:00
今日はここをベースキャンプにして鹿児島の最南端まで往復です。
林道を経由していくので時間が読めません。気合を入れて出発用意を終えました。
昨日と比べ霧が出てないのが幸いですが、天気予報は晴れだったはず。
この曇り空は結構気になりますね。

隣には昨日夜遅くに来たライダー、その奥にはカップルで来ているライダーのテントです。
自分、一人の癖に3人用テントを使ってるので周囲のテントの中では一番大きかったりします。

さすがに起きているキャンパーはいません。
ひっそりと出発です。





6:45
昨日の帰り道を逆走し、一気に南へ走り宮崎県えびの市へ。
途中にあったJRえびの駅で撮影。

田舎駅のこのスローな雰囲気が好きです。

このまま南の「えびの高原」を抜け鹿児島へ突入します。
実はキャンプ場がある熊本の人吉、宮崎のえびの、鹿児島の霧島・・・・この付近は三県の県境だったりします。
山の中だから林道も多いわけです。





えびの高原にて。
うさぎの注意看板は生まれてはじめて見ました。
なかなか可愛いですが、残念ながらうさぎを見ることは出来ませんでした。



えびのに来たついでに、韓国岳など綺麗な山を撮影しようと思ったのですが、
山の上は霧だらけなのでどうしようもない状態。えびの高原は一気に通過します。





県境を越えて鹿児島へ。こちらは霧島高原と呼ばれています。

橋の上に鹿がくっついててちょっと驚きました。





どこを見てるんだかさっぱり分かりませんが、なかなかリアルで立派です。



この後写真が全くありませんが、地寄林道起点まで景色の変わらない山道を100kmほど一気に南下します。
途中給油やコンビニで朝飯を食べるためにちょっと休憩しましたが、あとはひたすら山道走行・・・
退屈で眠くなってしまいました。

それにしても、霧島から南へ約100km・・・国道を走ってるのにコンビニが全く無かったのには驚きました。。。
走行ルートについてはこのページ上部にGPS軌跡があるのでご確認ください。





9:20
なんと出発してからもう3時間以上過ぎてました・・・・
やっと本日1本目の林道地寄林道に到着です。
大隅湖の近くに起点があります。





尖った砂利が浮いてます。
交通量はほとんどなさそうな路面です。
そして全体的に幅員が狭いです。4輪同士の離合は困難です。





ん・・・
数キロ進んだところでこんな看板を発見しました。
この先通行止め・・・ってことは行くだけ無駄でしょうか?
でも、こんな看板がある割には問題なかったという話もあるので、様子を見にそのまま林道奥へ向かいます。





先のほうに行くと路肩が狭くなってる場所が多く見られます。
台風の直撃とか受けたらずるずると路面が流れてしまうかもしれませんね。
今は、曇ってはいるものの雨の心配はまだなさそうです。





なんともない場所ですが、再び「この先通行止め」の看板が。
さらにここはロープもしっかり張られています。

この雰囲気だと、通行止め情報はガセではなさそうです。
ただ気になるのはどのような通行止め状況かってことです。
この先、地寄林道をそのまま走り、先に繋がっている「大箆柄林道」も走破しようとしたので・・・迂回となると結構きついものがあります。

どうか通れますようにと願いながら、ロープをくぐり先へ向かいます。





・・・・だめだ。



完全に路面が消失してます。

どうがんばっても向こうに行くことは不可能です。
それにしても派手な崩落ですねこれは・・・・





この大崩落じゃどうしようもありません。
路面は完全に落ち、大きな岩を含んだ土石流が流れ去った跡がしっかりと残ってます。

選択肢は迂回のみ。
地寄林道の起点に戻り、国道経由で大箆柄林道へ向かいます。





10:00
大箆柄林道起点に到着です。





すごいことになってます。完全に埋め込まれちゃってますよ。
こんなものがあるということは、昔は林道を走る人が多かったのかもしれません。





地寄林道との分岐を越え、大箆柄岳の登山口に来ました。
登山道はここを右に曲がって行くらしいのですが・・・
全く人が通ってる感じがしないです。





林道からの景色。
開けた場所からは、どこまでも広がる森林を望むことが出来ます。
予想以上に深いところにこの林道はあるようです。





しばらく進むとこんな注意看板が。
かなり恐怖を煽るような内容ですが、「林道路面」って何のことだろう?
砂利を敷いたわけじゃなく、むき出しの路面ってことなんでしょうか。





でも、ここまでもずっと林道路面。
終始そこそこ荒れているし、どこだってパンクの危険性は変わらんでしょう。
この先だからこそやばいって事は決して無さそうです。

引き続き奥へ踏み込みます。





今にも雨が降り出しそうな天気です。
でも展望は良くなって来ました。途中木々に囲まれたところはだいぶ暗かったです。





路面は砂利ダート。
注意看板は何だったんだろう・・・これを危険な「林道路面」と呼ぶのかどうかは知りませんが、オフロードバイクで走る分には全然問題ありません。





しばらくすると下界が見えてきました。
しっかしこの天気・・・・完全に予報外れてるみたいです。
一体晴れはどこに?





11:00
終点に到着。しかし終点側にはロープが張られています。
起点側は何の問題も無かったんですけどね・・・・何故??





ロープは潜り抜けました。
そしてこっち側にも林道路面云々の看板がありました。

この後・・・すぐそばに鳴之尾林道なるものがあるのですが、
これから向かう林道群とはちょっと方向が逆なのでパス。
東南にある岩屋二股林道へ向かいます。



岩屋二股林道へ向かう途中、車に当てられました・・・
前を走っていた軽トラがハザード出して左に寄ったので、右側から追い抜くことに。

抜こうと思って右に出たところで急にその車が右折。
当てられる寸前に怪しい動きに気付いたのですが、もう追い抜き体制入ってたのでどうすることも出来ず。
とにかく一気に加速して右に避けようと逃げたおかげで、左足とバイクのサイドカバーを掠めただけで済みました。

転倒しそうになりつつふらふらしましたが、なんとか減速して停止。
・・・死ぬかと思った。。


でも酷いです・・・後向いたときにはその車もう逃げてました。
きっと構わず右折してったんでしょう。
足がちょっと痛いけれどバイクにも損傷なし。

・・・やられ損ですが先に進みます。





12:00
岩屋二股林道の起点・・・だと思います。
林道看板は無いけれど登山道入り口方面と書いてるので多分この付近です。
それにしても、時間的に昼には佐多岬に着いてないとまずいんですけどね・・・
鹿児島は予想以上に長いです。





早速ダートになりましたが、まずいきなり目に付いたのがこのカーブミラー。
ミラーそのものが無くなってます。。
林道で見るカーブミラーはほんと機能していないものが多いです。





路面は悪くないですね。
さあ、この林道には一体何があるのか・・・と楽しみにしてたのですが。。。





何だこれ?
大荒れもいいとこです。越えようとすれば越えられないこともないですが先をちょっと見てみることにします。
なんだか嫌な予感がしますけど・・・





・・・予感は的中。またも路面大崩落です。
これじゃもうどうしようもないですね。
向こう側に取り残された軽トラが哀れです。





状況がよく分かる写真をもう1枚。
全ての木々がなぎ倒される土石流の爪痕です。
去年までの台風とかの影響ですかね・・・復旧する予定があるのかも不明です。





さて、ここにこれ以上いてもしょうがないので起点に戻ります。
鹿児島の林道はあまり管理されてないようですね。
残念・・・。



さて・・・
今日は何度かこんな目に遭ってますが、気を取り直して新たな林道へ。
大隅半島の線形に沿って山沿いを経由し、佐多岬へ向かう林道がいくつかあるんですよね。
ちょっと不完全燃焼気味なので、次こそはしっかり走れる林道へ行きたいです。





12:35
「万九郎林道」起点に到着。
佐多岬に行こうとは思うのですが、結局林道優先って感じでここに来てしまいました。
この付近、この万九郎林道と「荒西林道」の2つが平行して西に延びているのですが、
万九郎林道のほうが近くにあったのでこちら使うことにします。





ちなみに看板で見るとこんな感じ。
「現在地」から西に延びるのが万九郎林道、一本下にある赤いラインが荒西林道です。





最初は舗装路面。地図に「舗装化進行中」とか書かれてるのに今気付きました。
怪しい・・・・ちゃんとダートは残ってるんでしょうか?





「山火事注意」の看板です。
書いてる内容こそ違いますが、福岡と全く同じでリスが纏いを持ったデザインです。
「燃やすまい 水のふるさと 緑の資源」・・・・字あまり。





途中舗装が変わってダートか?と期待しましたが、残念ながらコンクリート舗装。
嫌な予感は的中っぽいです。既に林道を半分以上進んでますがずっと舗装路。
舗装化完了っぽいですね・・・残念。





しかしこんな舗装林道にも救いが!
支線林道がダートです。本線を外れて支線に向かうことにします。





実はこっちもコンクリート舗装と未舗装を繰り返す感じなのですが、本線に比べたら全然楽しめます。
写真は快適な砂利ダート部分。気持ちのいいストレートです。





あっという間に支線も終わり本線に合流しましたが、本線の終点看板を越えた辺りでダートに。
唐突に薄暗い雰囲気に変わりますね。これはどうやら荒西林道に接続するダートのようです。

このまま荒西林道に合流し、荒西林道終点を目指すことにします。





なかなかいい感じに廃れてます。
鹿児島の林道は熊本や宮崎とは植生も変わり、南国の山中に来たような感じがします。
そして、こんな鬱蒼とした幅員が狭い林道が多い気もしますね。





小川が流れてます。
この付近は交通量が全く無さそうですね。四輪でも行けないことは無いけれど、路肩が崩壊してる場所が多くかなり危険です。





荒西林道とのT字路へ到着しました。
万九郎林道からは西のR448に抜けられないので、この荒西林道を走る必要があります。





・・・倒木あり。
そしてこの先は廃道化している模様・・・ってか道中廃道っぽい雰囲気ではありましたが。
なんとかどかせないものかと思ってがんばってみましたが無駄な努力でした。
1人で出来ることは限られています・・・無念の撤退を余儀なくされました。





ここにきてついに雨がポツポツと・・・
まずい。。こんな荒れた林道の中での雨は嫌です。 東へ戻るルートは荒西林道に決定。一気に戻ります。





万九郎林道との分岐まで戻って、そのまま荒西林道へ。
こちらはバッチリダートが残ってます。
路面も途中荒れてましたが、基本は走りやすいダートです。





なんとか東側の県道にリカバリー。
荒西林道は9kmほどのダートが楽しめましたが天気がやっぱり心配ですね。
こっち側は雨が降ってないので助かりました。



しかし、この林道を抜けられなかったのはかなりのタイムロス。
30kmくらい迂回しなければならないのはもったいない・・・ますます佐多岬に着くのが遅れてしまいます。





R448の海沿いを走る部分。
最近ずっと山を走ってたので、北九州以来の海だったりします。
オンロードバイクに乗っていたころは海ばかり走ってたんですけどね。
オフロードバイクに乗り換えてからは山ばかり走ってます。

天気は曇っていますが海はとても綺麗。素晴らしいです





海沿いのくねくねしたコーナーを走っていましたが、それらを直線で貫く新道が作られてました。
どうやらここに橋を架けるようですね。





14:30
佐多岬南端の南大隅町・・・この町に入るちょうど町境に「佐多林道」の入り口があります。
ちなみに東側のこちらは終点。西側の起点に向かって林道を逆走することにします。





終点付近の風景。
いきなり幅員が狭くなりそうですね。
今度こそ西側に完抜出来ることを祈ります・・・もう迂回は勘弁してほしいです。





いきなり路面には草が。
でも今のところ快適に走れます。先がちょっと心配ですが・・・





展望もかなり良いです。
鹿児島でここまで景色を楽しめる林道に初めて出会いました。
遠くに小さく見える港がいい感じです。





途中何度か舗装路になるのですが、結構な落差がある滝を発見したので撮影。
斜面を流れてるだけなので”滝”とは呼べないかもしれませんが、ちょっと気になる景色でした。
水量がもう少し多ければもっといい景色だったと思うんですけどね。





15:00
林道も終盤に差し掛かる頃、ちょっとした広場があったので休憩です。
そういえばまだ昼食採ってなかった・・・。
行く林道がことごとく通行不可だったので、なかなか落ち着ける場所が無かったのです。





上れる斜面があったので、ここでのんびり腰を下ろし昼食を食べました。
景色を眺めながら、他にもバイク来るかなと思ってましたが1台もオフロードバイクは来ず。
GWなのに九州はオフローダーが少ないのでしょうか?
それとも自分が入り込む林道がマニアックなんでしょうか・・・・





15:30
ちょっとのんびりしすぎましたが佐多林道起点に到着。
ここに来て、今更ながら帰りの道のりが心配になってきました・・・・
佐多岬に着くころに暗くなってはたまりません。
もう1本林道を経由しようと思ったのですが、これは諦めるしかないかもしれません。





でも、佐多岬に行く途中にあったのでちょっと寄ってみました。
この大中尾林道は地図を見ると「途中5km区間は大荒れ」と書いてあります。
結構そそられる文字なので寄ってみようと思いました。





・・・しかし御丁寧に書かれています。
どうやらまた崩落でもしているんでしょうね。
現場を撮影しておきたい心と、とりあえず佐多岬に行こうっていう心の二つが頭の中でせめぎあってましたがここは諦めて佐多岬に向かいます。

もっと時間さえあれば・・・
熊本からここまで来て日帰りって言うのはちょっと無理があったかもしれません。
少なくとも、ここまで崩落が多く迂回することになる可能性は全然考えてませんでしたね。
そう考えると、さっきの佐多林道は大隅半島では貴重な完抜林道なのかもしれません。





佐多岬に向かう途中、こんな風車群を見つけました。
これはと思い近づいてみることにします。
きっと間近で見ることができるでしょう。





だいぶ近づいてきました。
この付近は風力発電所になってるらしく、いたるところに大きな風車が見られます。





風車の真下まで来れる砂利ダートを発見しました。
写真逆光で分かりにくいですが、巨大な風車の下にXRを置いてみました。

近づいてみるとここまで巨大だとは・・・。
プロペラが風を切る音がすごいです。こんなのがもし落ちてきたらと思うとなかなか恐ろしいですね。





16:30
佐多岬の入り口である「佐多岬ロードパーク」の料金所にて。
ここは400円かかるので横の一般道から行こうと思ったんですけど、横から行っても結局途中で有料道路になるようで、お金を払わないと岬には行けないようです。
こんなところでケチってもしょうがないので、右側でお金を払い岬へ行くことにしました。





景色はもう南国ですね。
陽射しが出てたらきっとかなり暑いんでしょうね。
こんな天気なので空気は湿ってるものの、気温は走っててもちょうどいい感じです。

それよりもとにかく岬へ急ぎます。
料金所で聞いた話だと、佐多岬の展望台は17時には閉鎖されてしまうとの事です。

17時??・・・・・あと30分しかありません。
なのでロードパークの風景写真はこの走行中に撮影した1枚のみ。





16:45
佐多岬駐車場に到着。
結構な数のバイクが停まってますが、みんなそろそろ帰り支度みたいです。
17時閉鎖っていうのを知らずに来たのは自分だけなのかもしれません。



それにしても、どのバイクも綺麗ですね。
みんな連休のためにピカピカにしてきたんでしょうか。
明らかに泥だらけの自分のバイクは、かなりこの空気の中では浮いてます。
まあいいや。周りは気にせず急いで本土最南端に向かって歩きます。





すごい・・・ジャングルですかここは?
枝なんだか幹なんだか根っこなんだか、何がなんだか分からない木々の間を歩きます。
歩いて15分で岬だと言われたのですが、既に16:50・・・駐車場に戻る頃は間違いなく17時オーバーです。





何じゃこりゃ?

悪魔に魂を売り渡した西郷どんのようなキモイ生首があります。





ん・・・・景色が開けたところで海が見えました。
そしてここで奇跡が。さっきまで雨が降りそうなほど曇ってたのに雲の隙間から太陽が顔を出しました。
海の向こうが陽の光で照らされています。





佐多岬突端にて。
空は完全に晴れてすごいいい景色です。
やっぱりここの景色は植生がちょっと日本離れしていますね。





佐多岬に来た証拠写真を撮りまくってます。
残念ながら、ここから見える佐多岬灯台へは徒歩では行けそうもありません。

それにしても、ここはとにかくカップルが多い!ちょっと1人は居心地悪いです・・・
途中の林道で遊びすぎてジーンズの裾が泥だらけだからですかね・・・まるで汚いものでも見るように(実際汚いですが)すれ違いざま足元をじろじろ見られます。

この泥水玉模様ベルボトムという新たなファッションは、やや流行の最先端を走りすぎているようです。





横にはこんな看板が。
よく分かりませんがこの4つの町は盟約で結ばれているようです。
北海道には2回行ってるけど、最北端は2回行きましたが実はまだ最東端には行ってないんですよね・・・あと長崎の最西端も行ってない。今回長崎に行こうと思えば行けるけど、きっと残りも山ごもりな気がします。

とことん観光地離れしています自分・・・





既に17時を回ってますが、気にせずのんびり写真撮影。
これは今は使われていない展望台です。

ずいぶん激しい荒れっぷりですね。
いい感じの廃れっぷりに心を惹かれ、無意識のうちに体は建物の中へ。
きっと後ろを歩いていたカップルはドン引きです。





内部に張りっぱなしのポスター。
どうやらこの中の時は1995年で止まってるようですね。
11年間放置されているこのポスター・・・この女性は誰でしょう?
歴史を感じるいいトサカっぷりです。





造花だったため11年の年月を越えてもまだ咲き続けている薔薇の花。
オリジナルテレホンカード・・・当時はここまで携帯電話が普及すると誰が想像したでしょうか?





17:20
普通に駐車場には戻って来れましたが、もう入場は出来ません。
今頃やってきたインプレッサに乗るドライバーは、岬のほうまで行けず駐車場から岬の突端に向けてカメラを構えています。なんだか哀れで泣けそうな気分になってきました。

あと、駐車場にこんな電話ボックスがあったので注目してみました。





残念ながら誰も使ったような形跡がありません。
時の流れは残酷なものです。





行きは時間の関係で素通りしましたが、帰りのロードパークの途中にこんな場所がありました。
バイクの記念撮影するにはもってこいの場所ですね。
XRで佐多岬に来た証拠をしっかりと残すことにします。



さて・・・人吉のキャンプ場を出てからもう11時間半です。
荷物は全てキャンプ場なので、もちろんこれから戻るつもりではいますが何時間かかるんだろう。
もう考えられる最短ルートで帰るしかないですね。林道に入ることもさすがに無いのでだいぶ早く着くと思いますが、普通に帰っても深夜になるかも・・・・。
とにかく大隅半島を真北に走り高速に乗って帰るしか選択肢は無さそうです。





帰りのR269にて。
前に遅い車が連なってて渋滞してたので、ちょっと気分転換に停まって写真でも撮ることに。
完全にXRがシルエットになってしまいましたが、傾き始めた太陽と海の景色は綺麗でした。

夕日も撮りたかったんですが、この後また空が曇り始め・・・
西側には海という絶好の位置づけなのに撮影のチャンスは全くありませんでした。
仕方ないのでひたすら北上します。





19:00
佐多岬を出てから1時間半。
九州はさすがに日の入りが遅いですが、さすがに暗くなってきました。

ちなみに向こうに見える山は桜島です。
帰りはもっと時間の余裕があって、のんびり桜島を周遊して帰る予定だったんですけどね。予定が大幅に狂ってしまい今に至ります。

写真も数枚撮ったのですが、情けないことに全てピンボケ。
朝から走り尽くめで相当疲れているのが自分でも分かります。

この後一気に暗くなり、桜島に背を向ける頃には孤独の暗闇走行です。
19:40ごろ、やっとのことで東九州自動車道の国分ICへ
ここから九州自動車道を経由して一気に熊本の人吉に戻ります。





夜の九州自動車道。明かりはゼロでとにかく真っ暗闇。
たまに猛スピードで後から突っ込んでくる車が怖いです。
15時間近い走行で満身創痍の自分には辛い走行です。終始100km/hはキープしてましたが、やっぱりオフロードバイクでの高速走行は体に対する負担がでかいですね。



21:00
最後の気力で高速を走り抜けました。
なんとか人吉のキャンプ場に帰ってきましたが、なんだかキャンプ場入り口から異様な雰囲気。

もう真っ暗なのに、なんだか人が多い・・・キャンプ場でお祭りでもやってるんですか?
いたるところで大宴会が開かれ、道には子供がうろちょろ。
そんな最中に入ってきた自分は結構な注目を浴びています。

そして自分のテントそばまで来て愕然・・・・
周りを所狭しと囲むファミリーキャンパーたちのテント群!
これ以上不審人物丸出し状態は嫌なので写真は撮影できませんでしたが、とにかく数がものすごい。
自分のテントの真横にはテーブルがあるのですが、そこもどこぞの家族の食卓となっています。
とにかくわいわいがやがやうるさいことかなわないです。
こんなとこの真横で本当に眠ることはできるんでしょうか・・・

それに何かおかしいです。
最初にここにテントを設営したのは自分のはずです。
でも明らかにこの周辺の主導権を握っているのはファミリーキャンパーであり、自分は完全に見知らぬ宴会場に投げ込まれた余所者状態です。

確かにここは炊事場の目の前にあり、そばにはおあつらえ向きのテーブルがあります。
しかしこの仕打ちはいかがなものか。

「あれ?このテント無人じゃなかったの?・・・・ご飯食べてるときに真横でがさがさと邪魔ね!」
・・・と言わんばかりの冷たい主婦の視線が痛い。

屈辱です・・・・数の力に完全に負けてしまいました。
正直こんな現場には1秒たりともいたくはありませんが、さすがにこんな時間からテントを移動することも出来ません。既に3方向を囲まれ最後の一方向は道路です。

今日は5/3・・・・1,2日は平日だったため確かにGW本番は今日からです。
しかし、昨日とのこの差がここまで激しいものになるとは思いませんでした。今日はうるさくて眠れそうにありません。
とりあえず、疲れきった体を引きずり風呂道具を取り出し、XRに跨り逃げるように温泉へ向かいます。



昨日と同じジャスコの横にある温泉へ。
入り口でバイクを停めると、他にも1台モタードタイプのバイクが入ってきました。
温泉に浸かりつつそのライダーと話しましたが、なんと同じ関東出身者でした。
そして更に話していくと、同じ人吉のキャンプ場に泊まってるとのこと。

彼はもう夕食を食べたようですが、自分はまだ食事を採ってなかったのでジャスコで買い物をし、キャンプ場で彼と軽く飲むことにしました。
あのファミリーキャンパーたちの輪の中にはなるべく戻りたく無かったので良かったです。



かなりカスタムされた素敵なDトラッカーに乗るその埼玉のTさん。
彼のテントはしっかりと静かな場所に設営されてたのでそちらで飲むことに。
飲みながら話を聞きましたが、Tさんは会社を辞めてふらっと四国や九州を経由してこちらに来られたそうです。そして、何故かバイクだけではなくコンピュータの事にも詳しいです。
もしやと思い聞いてみると前職はSEだそうで・・・・なんと自分の前職と同じです。
「SE=PCに詳しい」というのは、あまり職業を知らない人がこの手の職業を聞いてぱっと思いつくものですが、話をしているうちに何か自分と通じるものを感じ取ったのでした。

更に話すともっと面白い。
埼玉のTさんは私と同じくGPSだけでなくノートPC、更にAir”Hを持ちツーリングを行うモバイルライダーさんでした。
しかも全て私の数歩先を歩んでいる感じです。今までこのタイプのライダーさんと出会う機会が無かったので驚きの連続でした。



結局夜遅くまで付き合ってもらったので、テントに戻る頃にはファミリーキャンパーの喧騒もほとんど無くなっていました。
しかし眠ろうとすると子供同士の話し声や幼児の泣き声でなかなか眠れません。



勘弁してほしいです・・・もうとにかく眠いんです。。
こうなったら、明日は大人げないささやかな復讐をしてやるしかありません。。





誰よりも早く起き、XRの爆音で周りのテントの奴ら全員叩き起こしてやる。



そのためにも、夜中にテントの真横をうろつく子供たちに負けるわけには行きません。
明日の予定を全く考えてないことに気付きましたが、構わず眠ることにします。
でも今日は500km近く走って疲れているのに・・・やっぱりなかなか眠れませんでした。。



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