■2006九州一人旅(7日目)



◆5/05(金) 天気:晴れ


今日はいよいよ人吉クラフトパークから移動です。
毎日林道づくしっていうのも楽しかったのですが、たまには普通のロードツーリングもしたいもんです。
目的地は熊本県北部の阿蘇山。九州ツーリングの聖地と噂される場所です。
先日通過したときは生憎の天気で全然楽しめませんでしたが、今日の予報は晴れなのでしっかり景色も楽しめるはずです。



ただ・・・朝早起きして行こうと思ったのに残念ながらまた寝坊。。
いい加減疲れが溜まってるんでしょうか。もう6日間くらいベッドで眠ってないですからね。

ちょうど埼玉のDトラッカーのTさんも起きたようです。
また寝坊してしまった話とか今日は阿蘇に行く話とかしてたら、途中にある「通潤橋」まで一緒に行くことになりました。
そこは橋からの激しい放水?が有名らしく昨日見に行ったらしいのですが、放水時間が過ぎてから行ったので見ることが出来なかったそうです。


橋からの放水??
いまいち想像がつかないけれど、そんな話を聞いたらどうしても見たくなってきました。
百聞は一見にしかず。阿蘇による途中に見に行きましょう。





TさんのDトラッカー。
いろんなところがカスタマイズされててかっこいいです。
ぱっと見オフロードバイクの形をしていますが、オフロードバイクのフレームにオンロードタイヤを履かせた「モタード」というジャンルのバイクです。


自分のXR、久々に荷物フル装備です。
チェーンがもう限界まで伸びきってます・・・写真を見るたびに早く交換しなければと思いますね。





9:30
2人とも準備が完了したので出発です。
自分が先行して国道445号をひたすら北上します。





国道445号を走行中に撮影。
今日も素晴らしい天気です。前に車が何台か詰まってますが、こんな気持ちのいい日はのんびり走るに限ります。





しばらく進むと「平家トンネル」横に旧道の峠らしきものを発見。
時間もまだなんとかなりそうなので、あえて行ってみることにします。





くねくねした峠道を走ると、平家トンネルの出口の真上に来ました。





そして、出口横には現道にショートカットする道を発見。
でも草木が邪魔でこのままじゃ下りれそうにないですね。

別にこの道を通らなくても行けるので無視して先に進もうかとも思ったんですが、Tさんの「XRなら行けますよ」の一言でここを下りることに。
Tさんと2人で、茂った木の枝をバリバリとどけたり折ったりしながら道を切り開きます。





うん、なんとか通れそうな感じにはなりました。
ここでTさん、突破するの写真を撮ってくれるとのことなのでXR突撃用意。





用意完了、いつでもOK!って写真です。
Tさんはこの写真撮影後、右の道を下りて斜面の下側に行きました。

・・・XRじゃなくてDトラでも行けるんじゃないか?との疑問が。
なんとなく乗せられたような気もしますが、自分の写真ってなかなか撮ってもらうこともないので乗ることにします。なんだか楽しそうだし。





ぬおおおお!
結構どけたつもりなんですが、実際抜けようとすると枝が体にヒットして結構痛いです。





しかしなんとか突破してそのまま下へ下ります。





これ、ただ走ってるときには分からないけど後でこうして写真を見ると結構自分でウケます。
ほんとの草ぼうぼうな廃道とかで撮ってもらったらもっと面白いかもしれません。





一息ついてエンジンを止めるところ。
この後、目の前の車止めをどけて無事抜けてきました。



再び国道445号を北上しましたが、途中かなりタイトな下りコーナーの連続でした。
自分は結構がんばって走ってるんですけどTさんは余裕でついてきているように見えます。
さすがですね。バイクの性能じゃなくて腕が違うんでしょう。

そして・・・自分は下りのヘアピン曲がる途中にバイクを倒しすぎて転倒しそうになりました。。
内側に倒れすぎてぐらっと来たので、とっさに足をついて無理やり立て直しましたが危なかった。。

後を走ってたTさんの「おおおっ!」っという声も聞こえてきました。
自分では分からないけど、後ろで見てるとかなり危なかったのかもしれません。



その後、Tさんにブレーキの使い方についてアドバイスいただきました。
そういえば、自分はエンジンブレーキばかり使っててあんまブレーキレバー踏んだり握ったりしてなかったかも。
XRの走行距離は2万キロに間もなく達するというのに、まだブレーキパッド交換してないくらい使ってません。

確かに、的確にブレーキかけるとコーナリングも綺麗に曲がれるようになった気がします。
自分だといつの間にか当たり前になって気付かないクセってあるもんですね。





12:30
やっと通潤橋に到着しました。
意外と時間がかかってしまい、放水予定の12時を軽くオーバーしてしまって残念。
自分は別に見れなくても良かったのですが、旧道遊びしてなければ間に合ったかもしれないのに、ちょっとTさんには申し訳ない気分。



この橋の由来をすごい端折って書きます。
元々橋の片側には川が流れてて潤ってたのですが、対岸はいつも水不足の枯れた大地だったそうで・・・
どうにかしてこの崖の向こう側の大地にもこっちの川の水を送り込んでやりたい。
じゃあ水の架け橋を作ってやって向こう側まで水を流そうではないか。というコンセプトで1854年に作り出されたそうです。高さ23mは日本で一番高い位置にある石橋だそうです。

なるほど・・・人を渡すのではなく水を渡すために作られた橋だったんですね。
ちなみに放水の目的は、橋の水路の途中に溜まった不純物をそこから吐き出すために作られたようです。





アーチの真ん中に穴のようなものがあります。
どうやらここから放水されるみたいなんですよね。
一体どんな感じなんでしょうね。





橋の上のほうに登ってきました。
これは橋の横にある水路。この水が橋の対岸に流れて行くようです。





さっきは橋の手前側の景色でしたが、向こう側は綺麗な段々畑になってました。
なかなか素敵な感じで観光用なのかと思いましたが、しっかり生活のために耕されてるようでした。





橋の横には下に流す水路も設けられてました。
一部の水は橋の向こうに渡さずにここから下に流す・・・・むこうにう渡す量をここで調整してるのかもしれません。





横の丘から橋を撮影。
この橋、手すり等一切無いけどいいんですかね・・・落ちたらやばいですよここ。
観光客がかなり多いですが子供の手はしっかり握っておくべきです。。



それにしても、九州でこんな観光客が多いところに来るのは初めてです。
佐多岬も、人はそれなりにいたけどここの人数に比べたらかわいいもんです。
みんなよくあんな端っこ歩けますね・・・





橋の上にやってきました。
御老人がやや前傾姿勢ですが大丈夫でしょうか?
そのままスキージャンプしないでくださいよ。





放水部分の穴です。

・・・なんと木の杭で栓がしてあるだけです。
江戸時代の落成当時からのままにしてあるのかもしれませんね。
放水時はこの栓を抜いて、橋の手前にある水門を開けて水が流れ込んでくるんでしょうね。





ここには栓がしてありません。
ちょっと怖いですが近づいて撮影してみました。





勇気を出して更に前へ!
下の人たちを見るとここからの高さがよく分かりますね・・・落ちたらやばいです。





更に一歩前へ!!
しかしそろそろ限界。これ以上見てると下の景色に吸い込まれて何か変な気を起こしそうです。





こっちは結構お気に入りの構図です。
さっき上から撮影した水路が一番左のものですね。
放水シーンをここから見れたら大迫力かもしれません。





見上げた通潤橋と青い空のコントラストが素敵です。





橋から戻って駐車場そばにある土産屋へ。
すぐそばにあったのがこのミニマム通潤橋の水飲み場です。
さすがにここで水を飲もうという気にはならないけど、なかなか洒落たことを考えたもんですね。





すごい・・・
これ、ワラか何かで作ったらしいのですが大迫力ですね。
なかなか細かい作りで、製作者は本当にすごいと関心です。





なんじゃこりゃ?
フクロウのように見えますが、この位置に羽がついてると天使の翼のようです。
くちばしの刺々しさも気になりますが、想像上の生き物でしょうか?





こっちはカブトムシ。
これらはみんな下に車輪がついてて、お祭りのときか何かに山車のように使うんでしょうか?
女の子がハンドル握って楽しそうに動かして遊んでます。





後から撮影。
すごい造りが細かいですね。お腹の辺りとか大変そうです。





この日の気温は夏日。
あまりにも暑いので思わずソフトクリームを買ったんですけど、撮影中にすぐへなっとしてしまいました。
一気に溶けるので慌てて食べました。



さて、Tさんはもうじき沖縄にバイクで向かうそうなので本日はまた南の鹿児島方面にとんぼがえり。
そろそろ2人とも出発用意ってことでバイクの前に来たのですが、Tさんが何かに気付きました。

ん?どうしたんですか??





・・・・・あ゛!



ほ・・・・・放水されてるやん!!



なんと言うことでしょう。
いつの間にか通潤橋からものすごい勢いで水が噴出してます。
時刻は14時・・・正午のみの放水だと思ってましたが、連休中だからサービスしてるんでしょうかね。
今から橋のほうに向かっても、ここからだと5分以上かかるので駐車場からズームで撮影してみました。

しばらくすると水の勢いも衰えしょぼくなってきました・・・
目の前で見れなかったのは残念だけど、大迫力シーンをなんとか見ることが出来て良かったです。
突然の出来事にビックリしつつ、何故か笑いがこみ上げてきてしまいました。



そして阿蘇に向けて出発。
Tさんは別に沖縄に急ぐというわけでもないらしく、今日は一緒にツーリングすることになりました。
2人で阿蘇最短ルートを目指します。ここで活躍したのがGPSナビ・・・のはずなんですけど、結構アホな道のりを示してくれたりするのであまり信用できません。
結構いい感じに示してくれるときもあるんですが、ここぞというときに使えませんね。
高速道路を使わないオプションが指定できたらいいのに。





阿蘇周辺で牛の警戒標識を発見です。
北海道や岩手でも見ましたが、九州にもあるんですね。思ったよりもいろんなところにあるのかもしれません。





途中、牧場に繋がる道路に入り込んでみました。
この道を抜ければ阿蘇にショートカットできるのですが、残念ながら途中で行き止まり。
でも綺麗な丘ですね。北海道みたいな雄大な景色です。

そして、丘でのんびりと草を食べてる牛がいたのですが・・・





バイクの音に怯えてものすごい勢いで逃げていきます!
ここは観光牧場じゃないので、エンジン音がきっとダメなんでしょうね。





牛って本気で走ると結構速いんですね。
なんだか可哀想になってきましたが、自分たちはこのまま行くしかありません。

でもみんな・・・・そっちに逃げちゃダメなんです。





だって・・・そこは道路の目の前なんだから。



可哀想にパニック状態で逃げ回ってます。

牛や牧場のみなさんごめんなさい。





さあ、もうじき夕方って時間ですがなんとかやっと阿蘇に到着。
ここは阿蘇山の西、阿蘇山ロープウェイ近くにある県道111号線です。
峠道の途中にいい景色の横道があったので入りこんで見ました。。





ここから見下ろす南阿蘇の田園風景はいい感じでした。
この路線は南阿蘇の盆地から一気に高度を上げます。





路面も貧弱で、写真を撮ってるとステップが埋まって倒れてしまうこと間違いなし。
手近なものが無かったのですが、この場を離れたら危ないので手帳をステップ下に置いてなんとか粘りました。
こういうときのためにゴム板を持ち歩いてたのですが、プラケースが大破したときに補修材で使っちゃったんですよね・・・





草千里にやってきました。
とりあえず今日はキャンプ場へ行きたかったので素通りしますが、乗馬ができるようで観光客でにぎわってました。
でも素通りの一番大きな理由は観光客がとにかく多いこと。ここは明日の朝一で再訪します。





走っててすごい気持ちいい・・・
でも観光地・・・渋滞は避けられません。。。





草原にぽこっと存在する新緑の丘です。
Tさん曰く、「2週間くらい前はまだこんな色じゃなかった」そうな。
地元の人と話してても「今年は例年以上に寒い」ってことだったのですが、無事見れて良かったです。





阿蘇には不思議な丘がいっぱいです。
人が手を加えてるんだろうとは思いますがビックリします。



明日の早朝なら渋滞もなくスムーズに周れるかな?
今日はあまり写真も撮らずに通り過ぎましたが、いい景色の阿蘇を体験することが出来て満足です。





坊中キャンプ場に泊まることにしました。
ここは有名なキャンプ場らしく、管理人曰く「昨日はバイク160台も来たぞ」と言ってびびりました。
なんとなくいっぱいになるのが怖くてテントを詰めて設営しましたが、よく見るとこれはさすがに不自然。
でも今更動かすのも面倒なのでまあいっかって感じで近くの温泉に行きました。



こういう場所には必ずいそうな「キャンプ場の主」みたいな客もいたのですが、自分はそんな人が苦手。。
あまり係わり合いにならずにTさんと2人で食事しました。

キャンプ場で見ず知らずの人と仲良くなることはいいことだと思いますが、それはあくまで気の合いそうな人たちとだけでいいかなって感じがしますね。
幸いこの旅でいろいろお話したり一緒に走ったりする人たちは、また機会があったら一緒に走ってみたい人たちばかりで好感が持てました。



Tさんとはこのキャンプ場でお別れです。
明日自分は阿蘇を周った後に北九州の門司へ行き、夕方からフェリーに乗ることにします。
でも、携帯で見たら天気は午後から雨らしいです・・・。

これにはがっかり・・・今日しっかり晴れてるうちに阿蘇をもっと走っておけばよかったと後悔です。
でも、早朝ならまだ大丈夫だと思うので明日こそ早起きして阿蘇を周ろうと思います。



6日目へ     8日目へ     INDEX