■北海道ツーリング7日目(パンケニコロベツ林道)



◆9/24(木)




ヌプントムラウシ温泉で体は温まりました。
なんとか雨も止んだので、このままさっき走ってきたシートカチ林道を逆走。
先ほど走ってきたペンケニコロベツ林道とほぼ併走するパンケニコロベツ林道(ややこしいな)を走って帰る予定です。

まずはシートカチ林道を逆走します。





雨も止みうっすら霧がかかるシートカチ林道。
既に極上フラットダートであることは分かっているので一気に走ってしまいます。





既に紅葉しているポイントではちょっと立ち止まって撮影。
さすがにエンジンを止める勇気はありませんが、自分の中ではかなり開放的な気分になっているので獣など怖くは無いぜって勢いです。





途中で分岐する秘奥の滝方面も気になることは気になるのですが、
やはり帰り道も探索はパスすることにしました。





北海道はもう9月で紅葉シーズンがスタートしています。
トムラウシ周辺はまだまだな感じではありますが、大雪山とか層雲峡方面はかなりいい感じかもしれませんね。





直線ダートを一気に走ってシートカチ峠へ向かって突き進みます。
時折水溜りに突入して水しぶきを上げつつ走るのは気持ちいいです。
レインウェアはドロドロですが。。





あっさりとシートカチ峠まで戻ってきました。
ここまでのダート17kmは気持ちよかった。





立て札がちゃんとついてるので迷いません。
先ほどやってきたペンケではなく、パンケニコロベツ方面へ直進しましょう。





これがパンケニコロベツか・・・
併走するペンケよりも更にフラットな路面。
砂利は敷かれているものの、わだち部分はほとんど地面むき出しの路面と化しています。
北海道特有のストレートなダートですね。

3年前は台風の影響でどえらいことになってましたが、こんなに大人しい林道だったとは・・・
これが本来の姿なんでしょうけどね。





また霧が深くなってきましたね・・・
この付近から、何やら嫌な予感がしてきましたね。
なんとなく好ましくない出逢いがありそうな気がしてならないです。



気のせいだと信じたいところではあります。







うわっ!!







・・・・目の前をエゾシカが2頭横切りました。
ぶつかるかと思った。。



文章にはしていませんが、今日は雨の最中も雨上がりも多数の鹿を目撃しています。
でも、今回はびびりはじめていたのとかなり近くを横切ったので驚きも大きかったです。





ふっ・・・・
さすがにここなら横の藪から出てこれる獣もおるまい。
やっとこ安全地帯に着いたのでちょっと心を落ち着かせようとしたのですが・・・・





なんだその黒い塊は・・・・



間違いない。
奴だ・・・・奴が来たんだ。





安全地帯など何処にも無いということを見せ付けられました。


幸い、臭いこそきついですがそんなに新しいものでは無さそうなので、
今しがたこの付近にいたわけではなさそうです。





びびってスピードが自然に上がります。
実はこの先ヒグマと思われる獣の糞を何度も見ることに。
自分が見た限り新しめなものもありました。

本来はここで退却するのが常なのかもしれませんが、戻ればまた最奥地の奥十勝峠。
この林道を出れば人里は近いので、停車は危険と判断し一気に進んでしまうことにしました。。
雨も止んだし、きっとバイクのエンジン音が聞こえてくれるに違いない。


雨上がりで増水したパンケ川沿いをずっと走ってるので、
奴がBAJAの咆哮を聞き届けてくれるか甚だ疑問ではありますが・・・





そうはいっても疲れます。
途中、危険な遺物を見かけないエリアを見つけては、鬱蒼とした雰囲気の林道を撮影。
本来雨上がりの林道の雰囲気ってすごい好きなんですけど、やっぱちょっとびびりますね。





橋の上に来るとちょっと落ち着きますね。
さっきのエゾシカの出現はちょっと近すぎましたよ。
必要以上に警戒してしまいますが、その後エゾシカは遠くでちょこっと見かける程度。





支線もちょこちょこありますね。
これはペンケニコロベツ方面に繋がっていそうな感じもします。
しかし、今日は支線探索するつもりは無いのでそのまま起点に向かって走ります。





この付近は雨が降った気配が全くありませんね。
雨が降っていたのは山奥のほうだけだったのかもしれません。
雰囲気も明るくなってきたしもう安心でしょう。





しかし、そうはさせまいと次々と現れるヒグマの痕跡。
北海道の林道を舐めんなというメッセージのようにも感じます。

やってくれる・・・・





もう少しというところで怒涛のプレッシャーが押し寄せます。
しかしながら、最後のほうはもう見慣れてしまった感があります。
真新しいもので無ければ問題なし。プレッシャーを跳ね除け進みます。





そしてやっとこ林道の入り口までやってきました。
パンケニコロベツ林道・・・走りやすい林道ではありましたがかなり乗り手の精神に攻撃してきましたね。
ヒグマもそうですが、やはり目の前のエゾシカ横断がびっくりでしたね。
しかし、なかなか本州の林道では経験できないプレッシャーを楽しみました。



さて、もう夕方になるので上士幌に帰ろうかと思いましたが、
ヌプンで出会ったおっさんの経営する宿が程近いことが発覚。
30分もかからずに行けそうなので、ちょっと寄ってみることに。



新得の「ドラム館」に到着。
XRに乗り換えてからはキャンプオンリーだったので全然寄ってませんが、北海道に多い「とほ宿」のような雰囲気の所です。
自動二輪の免許を取得した年に一周した、2003年の北海道ツーリングではとほ宿によく泊まってました。

↑後から知ったのですが、実は「ドラム館」はまさにそのとほ宿でした。



今度はちゃんと服を着たおっさんと再会し、コーヒーを頂いていると、
次々と宿泊客がやってきました。
先ほどおっさんと共にヌプンで出会った女性はCB250RS(だったかな?)、昔のバイクに長く乗られているベテランでした。
その後も福岡ナンバーで千葉住まいのKLX250さん、WR250さん、さらに神戸のKTM640さん。
続々とオフ車に乗る宿泊客が集まってきました。

なんだここは!?
今まで泊まったとほ宿ではあんまオフロードバイクに乗る人は見なかったし、
車で遊びに来た女子大生とか少年チャリダーとか、かつての自分のようにバイク乗りたての若者が泊まるところだと思ってました。

以前旅をしていた頃のとほ宿イメージが完全に崩れました。
自分が今まで泊まった宿がたまたまそうだったのか、6年間で時代が変わったのか、それともこの宿の特性がそうなのか・・・
判断材料が無いのでよく分かりませんが、なんとなく濃そうなメンバーであることは間違いない。



オフロードを走ってるメンバーが多いので色々と話を聞いてたら、さすがにそろそろ帰らねばという時間に。
するとオーナーのおっさんから「夕食食べてって」と言われ、何故か夕食までいることに。
そして、車の免許を持っているか聞かれたので答えると、宿の車で他の宿泊客を乗せて屈足温泉まで行くことに。



・・・完全に自分のペースが崩されています。
しかしなんとなく楽しくなってきているのも事実。これが旅の醍醐味なのかもしれません。





そんなこんなで屈足温泉まで車を運転しました。
温泉のロビーにご立派な剥製があったので撮影。今日はヒグマに遭遇することが無くて良かったとしみじみ実感。



ワンボックスに乗るのは久しぶりなのでちょっとおっかなびっくりでしたが、
温泉ですっきりしたところで宿に戻ります。



さて、宿に戻ってきたところで夕食へ。
今日は樋原海さんのライブをやるそうなので、遅れてやってきた彼も合流し一緒にテーブルを囲みます。
私は音楽に疎いので知りませんでしたが、樋原さんもまたかな~り濃いおじさんでした。



そうそう、みんなは既にお酒を飲んでるのですが、
私はキャンプ場に帰るので自前のコーラを飲んでいました。

しかし・・・・ここの濃いメンバーの雰囲気に飲まれ、
いつの間にかビールに手を。。



本日の宿泊がここで決定しました。
テント張りっぱなしの上士幌も気にはなりますが、飲んでしまった以上は仕方が無い。
諦めて思う存分お酒を飲みました。





お酒を飲みつつ樋原さんのライブを聴き、
終わったあとはまたみんなでしゃべりました。



それにしても、このドラム館のおっさんのインパクトは忘れられそうにありません。
宿の敷地内にはおっさんのXLファラオが転がっていて、昔はかなりオフロードを走っていたようです。
他の宿泊客のオフローダーからも、色々情報を集めることが出来たのでまた明日は林道三昧決定です。



そうそう・・・・驚いたことに今日の宿泊客のKLXのMさんは、なんと自分のWebサイトをご存知でした。
それだけならともかく、なんと2年前に四国で出会った当サイトと同名のblogを書かれていた夫婦のお友達だそうです。
世の中狭いというかなんというか・・・・不思議な感じですね。

2年前の四国の日記はこちら



相部屋とかで寝るのももう6年ぶりです。
自分はいびきはあまりかかないようですが、普段から寝言が多いと言われているのでちょっと不安でしたが、
みんな寝たもん勝ちだと思っているそうなので安心して眠ります。

オールキャンプがソロツーリングの基本であり、
今年もずっとそれを貫くつもりでしたが・・・・たまにはこんな展開も悪くは無いものですね。



北海道8日目(増田山)へ続く



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